
今年も開催された年に一度の「また来たい」No.1を決める祭典、F-1GRAND PRIX(以下F-1グランプリ)。店舗部門では、約1年間「また来たい」に関して、様々な指標を用いて全店舗でランキング。最も「また来たい」を創り出した代表8店舗を各業態から選出。そしてF-1グランプリの当日に、最優秀店舗の座をかけて成果発表会でプレゼンテーションでバトル!!撰び抜かれた8店舗の年間優秀店舗のひとつ、に選ばれた浅草店の「また来たい」につながる取り組みについて、塚田竹道さんにお話を伺いました。
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頭で理解することと実際は違うことを体感する
若い人が入ったときには、まずバッティングセンターに一緒に行きます。「ボールがきたらバットを振るだけ」とわかっていても、やってみると当たらない・届かない。それが現場でも起きる。自分の中ではやっているつもりでも、実際に違う視点で見るとできていないことがある、ということを、体感してもらっています。
また「人によって何が正しいのか言うことが違う」ということが、飲食店に限らず起こります。例えば、キャベツの盛り方一つにしても「Aさんはお箸をつかう」「Bさんは手袋をつける」「Cさんはトングを使う」と違う。でも「衛生的にきれいに早く盛れる」ことが大切とわかれば、手段は何でもいい。そうすればアイディアを潰すことなく、トラブルも防げる。だから意味と理由を知ることを大切して伝えています。
お客さんが何を思うかを考える気遣いを大切にしたい
お客さんが何を思っているのか、自分たちの行動がどういう影響・印象を与えているのかを考える気遣い、気持ちを大切にしていきたいと考えています。浅草店にはルービックキューブがおいてあります。それは友人と来て先に食べ終わったとき、狭い店内で一人で待っていると他のお客さんのことを考えて居づらくなってしまうだろうと思ったからです。
目の前にいるお客さんが何を求めるかで、何をすべきかは変わってくる。だからスタッフには自分の友人や家族が来たときにすることを、丁寧にすることをお願いしています。そうすると何かをこぼしてしまったときも、責任者に伝えることよりもお客さんを心配するようになる。スタッフがおざなりにならず、過度に緊張せずに考えて行動できるようにすることを意識していますね。
イメージを具現化させ、気づいたことを伝え続ける
朝礼ノートで自分がどうしたいのか、イメージを具現化するようにしています。具体的に書く人もいれば、ふわっとしている人もいる。ふわっとしている人には具体的にどうしたいのかを聞いて、問題があれば同じ時間に現場に入って、どうなっているのかを見る。
何をすべきか、気づいている人は行動できるけど、気づいていない人はわからない。正解・不正解ではなくて「ここは良いけど、こういうことも気づけたらもっと良くなるよね」と今できていることに気づいてもらった上で、プラスになることを伝えています。
気づいたときに見逃さず、その事象が起きたときに因果関係を含めて説明する。その解釈を端折ってしまうとトラブルが起こりやすくなります。だから何か起きたら共有してね、ということを言い続けています。共有してもらわないと助けることができない。
対話するときに僕には隠すものがないんです。接し方を変えず、相手の良くない行動についても気づいたら伝えています。言われたらショックですけど、ずっとマイナスのことをし続けるよりはいい。言ったら嫌われちゃうかな、とか思うところを僕が自ら教えることで、普通の人よりは、うちのスタッフたちは、人に何か言ってあげられるようになっていると思います。
家みたいにくつろげる安心の場所を提供する
日本人にも知られ、海外の方も来てくださるようになり、混むようになってきました。ただ、これからも、昔のように来てくれた人を大切にすることは続けていきたいですね。お客さんには家みたいな感じに思ってもらえたらなと思っています。
「帰ってきたよ」「安心するね」「間違いないねと」
いう状態をつくり「来てよかったな」を提供し続けていきたいです。
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