令和の
れ
の発音って
” L “かな
” R “かな
チラシの裏に書くような
どうでもいい話を盛大に繰り広げる
そんな
” 平凡 ” を
” 非凡 ”
と感じるようになったのは
終電の匂いに
敏感になったから
絡まったイヤフォンに
優しくなったから
きっとどちらでもない
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ゼロカロリーで落ち合い
グラスを交わしあったその人たち
離れてからは
互いの存在を確認しあい
その価値を見出すように.
時の流れって
とっても冷酷でいて
とってもファンタスティック.
今日は1年ぶりの再会を果たす
中央線沿いに住んでいるわたしたち
お互いの中間地点で落ち合った
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” 居酒屋くるなら俺んち来い 中野店 ”
「こんばんは〜！！」
若い声色で迎えられた
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ころんっ
からんっ
” 俺んちのハイボール ”
で乾杯
グラスを交わして無言の乾杯が
日常だった
学生のころ
大学は違うけど
バイト終わりに
毎日のように
飲みに行っていた２人
あの頃は無垢で
赤ちゃんのようにセキララで
いつもみんな裸だった
「 いつものやろ？ 」
「 うん 」
わたしの定番
覚えていてくれた
昔みたいでくすぐったい
「 今なんしよーと？ 」
かつては
お互いなんでも
知り尽くしていた人に向かって
たくさんのはてなが飛び交う
なんだか初対面みたい
はしゃいでいるのか
強がりなのか
健康なのか
病んでいるのか
愛しているのか
憎んでいるのか
それさえもはっきりしない
そうやって曖昧で
輪郭を持っていない
わかっているのは
ホクロの位置だけ
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就職で東京に出てきたわたしたち
周りに溢れる情報や誘惑に惑わされたり
足元を掬われたり
時には拒絶しながら
誰もが笑顔を見せ
しぶとく生きなきゃいけない
落ちた目線をあげると
” 俺んちの唐揚げ “
脂っこくて美味しい
体に脂肪がたまるように
この時間がたまっていけばいい
またファンタスティックに
時が流れても
みんなで
メタボになったね〜
ってお互いの健康診断の結果を
みせあっこして笑い合いたい
都会の生活慣れるまでには時間もかかるけど
慣れてしまえば
少しの麻痺感で
快適に過ごせるようになると思うから
まだいまはここから離れられないな〜
” うずらどんぐり “
つるんとしたそれをうっとり見つめた
なんだかふたりの前では
酔いのまわりも
口のまわりも２倍速だ
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お会計のとき
スタッフさんにふわっと出身地を聞かれた
「 僕もですよ〜 」
人懐っこいその人は
柔軟剤みたいに柔らか仕上げで
良い香りに寄り付いてしまうような
そんな感じ
また会いたい人
来たい場所が増えた
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お互いのこと
理解していること
よっても大切
でも
なんだか波長があって
なんだか心地よくって
なんだかまた会いたくなる
むかしと違って
理由がなきゃ会えなくなっても
平成が終わる前に会いにきたって
ペラッペラのセリフを口走ればいい
わたしは
コスモポリタンで
悩みなんて
ミジンコなんだから
明日もハイリスクハイリターンで.
明日は少しだけ早足で.
靴紐を強く結び直した
オワリ
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◇居酒屋行くなら俺んち来い
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東京メトロ 中野駅 北口 徒歩3分
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